結論から書くと。
やはりバイク乗りが、自らの首を絞めてた。
今の騒音規制の検査は5000rpm。
そして、停車時ではなく走行時の騒音測定。
そのピンポイントで規制クリアすればよいのが、EURO5の欧州基準。
これだけ聞くと、アイドリングではなく、走ってるときの騒音で評価するようになったのは、現実に即していてリーズナブルに思える。
10年以上前、ニュートラルでサイドスタンドを出していれば排気バルブが閉じて排気音を下げるチートが流行った時代があった。
スタンド上げて一速に入れた途端。煩くなる(笑)
AGUSTA標準装備だった。
つまりメーカーによる脱法行為。
その脱法ギミックが禁止され、停車時ではなく走行時の測定で可否が決まる改正を受けた。
ココまでは良い。問題はこの後。
改正を逆手に取り、
検査対象となる走行時は、バルブを閉じて音量を下げ、
アイドリング時はバルブを開き、爆音にする。
ドカには、そんなギミックが装備されたのだ。
何故そんな事を?
バイク乗りが爆音好きだから。
バカだから、静かな純正だと物足りないと言って、非車検対応で触媒レスな爆音マフラーに変えてしまうのだ。
メーカーは、爆音好きなバカーズに受けるバイクを作る。それがマーケティング。
ドカのメインマーケットは北米。爆音にしないと売れない。そして、北米のバカに合わせた仕様をベースとして各国にアダプテーションする。
だが、日本は厳しい規制で守られてきた。
国内仕様の長いマフラーや防音対策カバーなど、外国車を日本の車検対応させるにはえげつないデチューンを施さねばならなかった。
しかし、そんな後付デチューンパーツを本国仕様に交換すれば、イッキにフルパワー、フル騒音が楽しめるのが、外車。
これは、国産メーカーにとってネガティブ。
日本の規制前提でバイクを作ると、外車に勝てない。
どうしても回転数(パワー)が半分程度になってしまう。
スペック厨が多いスーパースポーツクラスのユーザーに対して、アピール出来る要素が半減してしまうのだ。
だから、ホンダを筆頭に全メーカーが共謀してロビー活動を繰り広げ、十数年がかりで規制を「欧州基準と同様にする」ことに成功した。
国内ユーザーのニーズに応え、メーカーが頑張って国を動かした。てこと。
ドカが、測定方法の裏をかいたのは別の話。
低回転で煩く、常用回転で静かにするチートを開発し、北米のバカユーザーに応えたのは、アイデア豊富なドカらしい強かさだが、大黒ふ頭な日本のユーザーもそれを喜んでいるのだろうか。
ということで、自車で確認しました。
ボクのV4SP2をニュートラルでサイドスタンド立てたまま、エンジンを掛けます。
そしてスロットルを開けていきます。
すると、3500回転で音量が下がります(笑)
測定には無関係なアイドリング時のほうが煩い。
つまり、バカなユーザー向けのバカバイクってこと。
だがしかし。
バルブ開閉でココまで変わるなら、ECU書き換えでなんとかなるのではないか?
そんな一縷の望みも持てました。
例えば、WETモードやROADモードでは回転数を問わずバルブを閉じっぱにするようなプログラムに書き換えるとか。
どうでしょう。
可能性を、有識者の方に伺ってみましょう。