続きです。
評価低っ。
遺憾ながらボクは未見です。
前回の続きです。
ターミネーターの定義や歴史を、文献等から紐解いてみました。
ボクがそれを認識したのは、moto1が立ち上がった頃でしょうか。
その最上位クラスにトニーさんという超イケメンでスタイリッシュなライダーが居りまして。
彼がターミネーター出身で?チャンピオンで?という話を聞きまして、その流れで知ることとなりました。
(筑波の過去リザルトを遡ったらお名前がありますね。ぶっちぎり優勝です。)
なもんで、その自由でファッショナブルなスタイルや精神性に共感したスーパーモタードやターミネーターに対しては、ちょっとした思いというか、拘りのようなものもありました。
もしかすると、ボクの初レースはモテギの駐車場で開催された「moto2チャレンジ」って地方戦併催のエキシビジョンだったかも。
十数年前。250EXC-Rに17インチホイル履いた新古車を買って。
そこからかなりのブランクがあり、3年前(もう3年!)に、450を買ったのは、だがしかしあくまでも、(コケても良いダメージの少ない)筑波コーナリング練習機としてであって、レース参戦などについて深く考えることはありませんでした。
ACT参戦のための車両完成までの繋ぎでしたから、TFD号が完成すれば手放すつもりでした。
250EXC-Rを下取りにして450安く買ってすぐ売れば、なんとなくLTVにおける差損も少ないんじゃないか?
みたいなヨコシマな考えもw
もう公道は卒業、と決めていたので、
最初からモタードカスタムしてあるSMR(かつ旧モデル不良在庫で値引き大)を購入しました。
とは言え、走ってみると気になります。TN-1というカテゴリーが。
最初は10秒とか8秒がやっとでしたから、勝負にゃならんとは分かってましたが、慣れるにつれタイムも好転。
折角の競技専用車両なのだから、レース出たいなあと思うようになりました。
それで、一昨年のMAX第3戦かな?MAX4に出てみたのですね。4秒切っての卒業を目指して。
するとこれがなかなかでして。
リッターバイクで4秒は、趣味として安全に嗜む程度の走りですから、必死な450とはコーナーアベレージが全く異なります。
なので、レースはかなり怖い思いもしましたが、「450でレースをするという事」自体は、大変楽しいことが分かりました。
軽戦闘機で重量級の戦闘爆撃機を追い回す楽しさ。
椿峠でハヤブサをDRZが千切るとか、赤城峠のハチロクがGT-Rに勝つとかみたいなハナシです。
そこで、昨年は年間を通してTN1に出てみたわけですね。
その前年から690勢が接戦を繰り広げていることも見ていましたが、MAXで記録したタイムであればレースにはなる。
自分のオフ車ベースの軽量モタードマシンが、ビックシングルにどこまで行けるか、試してみようと思った訳です。
結果的には年間2位だったわけですが、マシンの差は歴然でした。
一度友人のDukeを乗らせて貰って、愕然としたものです。
軽くてパンチのある最高のロードバイクやんか。
フレームは勿論のこと、サスなんか、ちゃんとしてるしw
と同時に、
これはターミネターとちゃうわ。
とも、思いました。
強いて言えば「ストリートファイター」って感じでしょうね。
Dukeの歴史が纏められてます。
ストリートモデル、ネイキッドモデル、とあります。
それが今の筑波ではターミネーターのメイン機ってどないやねん?
そんな思いがずっと拭えずにいました。
レギュレーション的には問題はないらしい。後は乗り手の意識。
ってことで、古いタイプの人間であるボクは、ボクより古いタイプ且つ人格者であり、690DukeでTN1に参戦していた友人に、突撃インタビューを試みたわけです。
というここまでが長い前フリでした。
で、この前フリと同様の話をしつつ、690DukeでのTN1参戦経験を持つMMT氏ご本人に聞いてみました。
「YOUはなにしにTN1へ?」
「これしか出られるクラスが無かった。」
…ちゃんちゃん。
いや、おかしいやろ。NS1でもMS1でも、ロードバイクとしてシングルエンジンのカテゴリーに出たらええやん。
そう。氏も当然そのように考えたそうです。
元選手権ライダーであるMMT氏は、レース機としてではなく、ツーリングバイクとしてDukeを購入したのですが、その素性の良さにサーキット走行や草レースも楽しんでみたいなと考えました。
そこで、筑波のレース事務局にも問い合わせたそうです。
「これしか出られるクラスが無かった」
上からの指示でやむなく。とのこと・・・。
既に事務局にて閣議決定済みだったと。
SRやGOOSEらが主流のMS,N1にDukeが出ては、これまでのカテゴリーが蹂躙されるというかクラス崩壊というか、まあそんなところを事務局としては懸念したということでしょうか。
開発の歴史として、元来エンデューロ車向けのエンジンであるLC4は、「オフロード型単気筒」エンジンと看做すことに無理はないです。
レギュレーションには「オフロード型車両」とされず、「オフロード型単気筒」と、エンジン形式のみ記載されている理由はこれだった。
これが昔からなのか、人知れず憲法改正されていたのか、はたまた改竄されていたのかは、今となってはその記録は残っていないでしょう。
「絶滅危惧種である固有種のSRを護りつつ、新興勢力である外来種のDukeを取り込む。」
この課題を両立させるには、TN1にDukeを送り込むのがベストなソリューションである、という判断に、運営サイドとして迷いはなかったのかもしれません。
ですが、結果的にオフ車勢の回帰を更に遠ざける一因になっているのは痛し痒し、でしょうか。
編集後記
インタビューは過酷なものとなりました。
カリフォルニアのカベルネを飲み比べたり
96年のサンテミリオンや
スパイスの効いたステーキなどを交え、
一人一本超、7時間に及びました。
筑波T.T.Aprilでの3カテゴリーにおける1位、2位、3位のライダーが揃ってのバイク談義。
実に楽しかったです。