Cult Racing diary

Cult Racing log book

ペヤング やきそば すっぱからMAX

f:id:Cult99:20180831154011j:imageMAXシリーズ。
ペヤングの激辛シリーズはもう人間の食うもんじゃないので避けているのですが、
酸味と辛味の共演には個人的に思い入れもありました。

パッケージデザインは、棚で目立てばいいだろ的やっつけですね。

辛さの表現がファイヤーパターンなのは頷けますが、

酸味は緑の★なんですね。

どうですか?

 

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「ナッチポックン」

 

幼少期、色んなエッセイにハマった時期が在りました。

好きな作家のひとりに伊丹十三がありました。

そのエッセイ集に

「日本世間噺大系」

という、ハードカバーがありました。

 

その本の「芸術家」という短編が、何故か強烈な記憶として残っています。

あらすじはこうです。

ーーー

小説家志願の若者が夜半「先生」のお宅を訪問する。

「先生」に苦心惨憺の作品を見てもらおうとしたところ、「先ずはこれでも食べなさい」と、まだ漬かりきらない大蒜の味噌漬を食べさせられる。

空腹だったこともあり、その辛さで悶絶しそうになると今度は、手製の8年物のキムチをふるまわれる。

これまた頭の毛穴から煙が吹き出しそうになるくらい辛い。

しかし「先生」は、

芸術家を目指すものがこれしきの辛さで参るとは何事か!と叱咤。

今度は壺に入った「ナッチーポックン」なる得体のしれない食材を勧める。

むせび泣きながらそれを頬張る書生。地獄のような辛さ。

そこで「先生」は更に、先程のキムチを食えと勧める。

どうにでもなれと、無理やり口に入れたキムチをヒト咬みした書生はハッとする。

ナッチーポックンの壮絶な辛さの前には、キムチの辛さなど零に等しく、ただ清々しい白菜の酸味が舌に広がるのだ。

「どうだ。うまいだろう。」

そう先生に問われた書生は、涙ながらに頷きながら、途切れがちな意識とその泪目の向こうに、遠く朝鮮半島に幾万と蠢く芸術家たちに思いを馳せるのであった。

ーーー

という話し。(違ってたらすみません。)を、思い出すのです。

 

そんなわけで、ボクが「辛味と酸味」に向き合う時は必ず。芸術の深淵に思いを寄せてしまうのです。

 

あ、そうそう。

確か、小説の「ナッチポックン」はタコの唐辛子漬だった気がするけど、ペヤングにはエビが入っていた。